東大生の幼児期における共通点は、あるのでしょうか?
東大に合格できた東大生の幼児期には、共通点があることがアンケート調査から分かりました。
遊びやお勉強、習いごと、親との関係についてまとめましたので、就学前の子育てで「子どもの地頭を良くしたい」「東大生になって欲しい」とお悩みの方は参考にしてみてください。
東大生の幼児期の特徴
東大に入ることのできるような勉強のできる子とは、幼い時から特別だったという子ばかりというわけではありません。幼児期は、ごく普通の子どもだったという話はよく聞きます。
東大生が優れている要素としては、頭が良いことというよりも「問題解決力(与えられた情報から答えを導き出す力)」と「プレゼンテーション能力(プロセスを論理的に表現する力)」があります。
これらは、先の見通しのきかない社会で生きていく上でも必要な能力であり、幼い頃から頭を使う訓練をして育てていく能力と言えそうです。
必ずしも幼少期から東大に入る勉強を一生懸命やっていたわけではなく、将来につながる“地頭”が育つような育ち方をしていました。
東大生の幼児期には、子どもらしい感性や好奇心を育んでいくよう、子どもが自ら「学ぶことが好き」になるような教育環境で育ってきたという共通項がありました。
では、実際には他の一般の子たちとどのような違いがあるのかをアンケート調査をもとにご紹介していきます。
幼児期の遊び
東大生の子の幼児期の遊びとして、多くの子が「積み木やブロック遊び」が好きだった、夢中だったとあげています。
2019年5月『プレジデントベイビー』「現役東大生の母親60人へのアンケート」によると、週に3日以上積み木やブロックなどで遊んでいた子が多いことが分かりました。
東大生家庭 | 一般家庭 | |
ほとんど毎日 | 51.7% | 29.9% |
週に3~4日 | 33.3% | 22.8% |
週に1~2日 | 8.3% | 20.5% |
ごくたまに | 6.7% | 24.1% |
使わない | 0% | 1.2% |
家にない | 0% | 1.3% |
積み木やブロックなどの知育グッズには、想像力や思考力・集中力が身についたり、手先が器用になるといった影響があることが知られています。
夢中になって遊んでいるうちに、能力やセンスが自然と育っていくんですね。
また、一般家庭との違いとして「本の読み聞かせ」があります。こちらも先ほどのアンケート少佐結果によると、好きだった遊び、夢中になっていた遊びの第一位は「絵本・児童書などを読む」でした。
幼児期は、まだ親による読み聞かせが必要な時です。本の読み聞かせを「ほとんど毎日」したという回答が東大生家庭は68.3%。一般家庭では48.6%と大きく差がつきました。
東大生家庭 | 一般家庭 | |
ほとんど毎日 | 68.3% | 48.6% |
週に3~4日 | 16.7% | 22.8% |
週に1~2日 | 11.7% | 16.9% |
ごくたまに | 1.7% | 10.5% |
読み聞かせはしない | 1.7% | 0.3% |
そして、本を読む回数だけでなく、1回に読む本の冊数に至っては、東大生家庭では幼児期の1回の読み聞かせの冊数が平均3.5冊。
「読み聞かせ」の効果としては、言語能力や想像力が高まり、感情豊かになるなどがあります。また、読み聞かせをする時に親子の親密度が高まり、自己肯定感が高まるとされています。
幼児期の勉強
親の方から、「勉強しなさい」という声かけをしないということも特徴としてあります。
『ママスタまなび』による現役東大生302名を対象の「東大生は幼少期どのような生活を送っていたのか」アンケートによると「子どものころ、大人に「勉強しなさい」と言われていましたか?」という質問に対し、57%の回答が「全く言われなかった」でした。
全く言われなかった | 57% |
ときどき言われていた | 35% |
ほぼ毎日言われていた | 8% |
東大卒ママの会が東大および東大大学院の現役学生・卒業生257人を対象にした『東大及び院生が受けた幼少期の教育アンケート』では、リビングには絵本や本と共に、図鑑や地図があって役だったとしています。
幼児期に読み聞かせで、自分の好きな本や読んでもらうとともに、「分からないこと、知りたいこと」を親子で分からないことを一緒に調べる習慣をつけて探求心を育てていったのですね。
幼児期の習いごと、幼児教室、塾
では、どのような習いごとをしていたのかも見ていきましょう。こちらも、プレジデントベイビー『現役東大生の母親60人へのアンケート』から。
「スイミング」や「楽器」をしていた子が一般家庭よりも高い割合でした。
スイミングは体の基礎を作りますし、神経系の発達も高めます。また、ピアノ、バイオリンなどの楽器は耳の力や手の動きを高めます。
またどちらも、がんばると上達することが楽しく感じられるという成功体験を知ることにもなります。
東大生家庭 | 一般家庭 | |
スイミング | 56.7% | 35.9% |
楽器 | 41.7% | 12.9% |
英会話 | 26.7% | 30.1% |
塾・幼児教室 | 23% | 9.7% |
体操 | 21.7% | 22.0% |
サッカー | 21.7% | 7.1% |
リトミック | 15.0% | 10.0% |
バレエ | 13.3% | 3.9% |
楽しく、やりたいと思ったことに挑戦していく子が東大に合格したということがお分かりになりましたでしょうか?