赤ちゃんへの教育が大切と聞くと、いつまでに何をするといいの?と焦るかもしれません。
赤ちゃんへの教育で「いい脳」を育てるには、いつまでに始めたらいいのかについてお伝えします。
「いい脳」とは何を言うのかについても、これからのわが子への教育を考えるために大切なことですので、こちらも考えてみましょう。
「いい脳」を育てるには?
コロナ禍の到来、未曽有の天災などにより、これからの時代は「先が見えない時代」と言われることが多くなりました。
そうしたことから、大学入学を目的に勉強するよりも、どんなに時代が変わっても、価値観が変化したとしても、たくましく生き抜いていけるような自立した人間となってもらいたいと願う方が多くなっているようです。
勉強だけができるというよりも、自ら考えて行動し、問題解決できる力を持つことが大切です。そうした能力を持つことで将来の多くの選択肢と進んでいく力を持てるようになります。
脳科学の研究結果から、赤ちゃんが「いい脳」を育てるためには親の関わり方が大切であることが分かってきました。
次に、ご紹介していきます。
赤ちゃんの脳の発達を応援するために
人間の脳は、140億個の「神経細胞」があり、この細胞同士がどんどんつながることで発達していきます。
いってみれば、情報の通り道です。
脳に張り巡らされた道による交通網のように、見たり聞いたりしたことで脳に情報が入ってきて、脳の働きに必要な情報が脳を通っていきます。
こうした交通網は、赤ちゃんが生まれる前から作られ始めて、生まれてから思春期頃までに発達のピークを迎えます。よく使う道はしっかりした道となり、使われなかった道は壊されていきます。
効率のいい交通網であればあるほど、高い能力を生み出すことができる脳になるということです。
脳の中の道を作るには、外からの刺激によって作られます。こうした脳の刺激を与えるためには、親子のコミュニケーションや新しいことに触れ、赤ちゃんの五感を刺激する機会を増やすことが大切です。
また、脳の発達は、後ろから前へと発達していきます。
脳の発達のピークは、0~4歳ころの“後頭葉”から始まり、3~5歳頃に“頭頂葉”、10代頃に“前頭葉”へと及んでいきます。
【誕生後の発達順序】
|
このように脳の発達過程により、発達する領域のピーク時期が違うので、能力も伸びやすい時期が決められています。つまり、発達時期に合わせて刺激を与えることで、それぞれの領域の能力が伸びるということです。
また、0〜3歳は脳の細胞が増え続ける時期で、まだ未熟な脳に負担をかける知識の詰め込むのはあまりおすすめできません。
お受験を目指して、早くから教えたいという選択ももちろんあるでしょう。
「できるだけ早く」「できるだけ多くのものを」と感がるママやパパも多いですが、脳は、発達の段階で脳が欲しがったときに出会う、というのが一番効果があります。
「できるだけ早く」「できるだけ多くのものを」と感がるママやパパも多いですが自分で発見することで知恵や知識が脳内に根付いていくものです。
子どもは好奇心が旺盛で、自分の興味を持ったことに関しては、情報の通り道は太くなり、興味のないものについては減っていきます。
ぐんぐん伸びる子、能力の高い子は好奇心が強いものです。
脳の発達にそった教育で、子供が楽しく学んでいけると良いですね。
【0カ月~1才代】
生後すぐに発達するのは五感の領域です。この時期は、親子の触れ合いを通じて「見る」「聞く」「触る」五感を刺激してあげましょう。
また、親子の愛着関係が形成されると、精神的に安定した子どもに育ちます。笑顔で話しかけ、抱っこをしたり、スキンシップをたくさんするようにしてあげてください。
◎生後3~5カ月
生後間もない頃は、最も発達しているのは聴覚ですが、3カ月頃からは視覚がどんどん発達して、聴覚より優位になってきます。毎日の「語り掛け」をしてあげましょう。
首が座ってきた3か月頃から、音を体で感じる「リトミック」を始めてみるのもいいでしょう。
◎生後6か月~1歳
赤ちゃんは生後6ヶ月頃から、言葉を理解できるようになります。
この時期位から、絵本を読み聞かせることで子供の言葉の習得がすごく伸びると言われています。赤ちゃんを膝に乗せるなどをして読み聞かせをすることで、親子のつながりが強くなり、情緒の安定もはかれます。
【1~2歳代】
1歳を過ぎる頃になると、脳の基礎的な神経回路がほとんどできあがってきます。記憶が形成され始める時期になりますので、赤ちゃんと多くのコミュニケーションをとって、たくさんの経験を積み重ねていくようにしましょう。
また、この頃から立ち上がって歩きはじめる時期ですので、様々なことに興味を持ち始める時期です。色々なものに触れて、自分の中の「好き」を発見していくのを見守ってあげましょう。
参考文献:瀧靖之著「賢い子に育てる究極のコツ」