幼児期の子供への勉強の教え方、難しいですよね?
こちらでは、子供の勉強に苦労している方に、家庭での教え方のコツ、意識したいことをお伝えいたします。
「勉強はキライ!」と子どもに思わせないための教え方を参考にしてみて下さい。
勉強嫌いな子供にさせないためには?
幼児期の子供は、本来は好奇心のかたまりです。
「これってなに?」「どうして?」と様々なことに興味や関心を持ち、「もっと知りたい!」と思う学ぶ意欲を生来持っています。
そうした子どもの学ぶ意欲がしぼんでしまったり、勉強嫌いになってしまうのはなぜなのでしょうか?
幼児の時期に大切なことは、「いかに楽しく勉強できるか」です。
子供に勉強して楽しいと思わせたら良いのです。
嫌がることを、無理やりやらせるのは禁物です。
幼児期は、生活や遊びの経験を通して、心と体を大きく発達させます。
五感を働かせて子どもが楽しいと感じるものが基盤となって「学習の基盤」が作られていきます。
紙上の勉強だけでなく、実際に触って、動いて、体感して学ばせてあげるようにすることが、子供の自然に「もっと学びたい」という気持ちを育みます。
といっても、本人がやりたいようにやるという放任主義ということではなく、お子さんに必要な勉強を適切な時に適切な方法で与えてあげるようにしましょう。
幼児期の子供への教え方
幼児の頃から勉強の楽しさを知ってもらうためには、どのようなことに注意すればよいのでしょうか。
ここでは、3つのポイントを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
1.1日の勉強は15分
勉強嫌いになる原因でもあるのが、長時間の勉強です。
幼児の勉強時間は15分で充分です。
というのも、幼児の集中できる時間は「年齢+1分」と言われています。
- 3歳⇒4分
- 4歳⇒5分
- 5歳⇒6分
無理に勉強をさせることで、勉強はつまらないものと思うようになってしまいます。
重要なのは、毎日勉強をする習慣をつけること、勉強は楽しいと思ってもらうことです。
2.親も一緒に勉強する
幼児の子供がある程度理解出来るようになるまで、親が一緒に座ってあげて、一緒に勉強するようにしましょう。
親が直接教えるのでなくとも、親も一緒に机に向かうことで、子供は楽しみながら勉強でき、集中力も高まります。勉強をする習慣をつけるのにも役立ちます。
幼児期の子供のモチベーションは、多くの部分をママパパが占めます。先ほど、幼児期の子供が集中できる時間についてお伝えしましたが、大人が近くにいて学習することで、集中できる時間は長くなることも分かっています。
小学校に入学する前までは、なるだけ親が子供のそばにいて様子を見てあげるようにした方が効果が上がります。
とはいっても、いつも勉強を隣で見てあげる時間は取れないと思います。
そうした場合も、親の近くで寂しくないようにして勉強をさせてあげてください。子供の「できたよ。」「わからない~。」といった心の動きが近くにいたらわかりますので、そうした心の動きに共感をすることが大切です。
3.簡単な教材、好きな教材を使う
親の希望で難しい教材を選んでしまいがちですが、簡単な問題から始めることで子供は「自分はできる!」という達成感を味わえます。
簡単な問題でもの足りずに「もっとやりたい!」と思った時に、上の段階の問題に移るようにしてあげると良いでしょう。
また、勉強の内容も子どもの好きなものを選ばせた方が楽しんで勉強に取り組めますし、やる気も続きます。
教材も「勉強」にこだわる必要もありません。
勉強に慣れないうちは、絵本の読み聞かせやお絵かき、塗り絵などでも良いでしょう。日頃からお子さんが興味をもっているものは観察して、遊びの延長線上で勉強へと誘導してあげて下さい。
まずは、決まった時間に机の前に座ることを習慣として、そこから様々な教材で勉強するようにしてみて下さい。
子供に教えるのが上手い親の姿勢
子供に教えるのが上手い親には、共通項があります。
子供が自分で考えて答えにたどりつけることで、大きな喜びを得られます。
勉強の主役は、子供ですので、親は「子供が自ら勉強する子になる」ようにサポーター役に徹しましょう。
4つのポイントを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
1.子供の態度にイライラしない
親子で勉強を教えようとすると、どうしても子供に期待しすぎたり熱くなりすぎたりします。
思ったように勉強がはかどらなかったり、教えても手応えがないことで→イライラしてしまう、怒ってしまう…そんな経験があるかもしれません。
そんな態度をママパパがしていたら、子供は勉強は楽しいと思えないですよね?
また、もし子供が勉強をイヤがっていたら、無理やりやらせないようにしましょう。イヤがることをさせられたら、勉強キライになってしまう可能性があります。
強制的に勉強をさせるのではなく、親子で遊びの延長でミニゲームやクイズといった形で日常生活の中で楽しみながら勉強を取り入れるのが教えるのが上手い親のやり方です。
2.子供を「見守る」
教えるのが上手い親は、子供が上手く答えを出せなくても、イライラせずに見守ります。
もしイライラしている自分に気がついたら、心の中で1から6まで数えてみましょう。
アンガーマネジメントという手法で、怒りを静める「6秒ルール」です。
怒りの感情は、最初の6秒間に怒りのピークを迎えます。感情をコントロールすることができれば、子どもを落ち込ませるような感情的な言葉を使わずにすみます。
怒りは、「○○すべき」という強いコダワリと、マイナスの感情・状態の2つがそろうことで発生します。逆を言えば、どちらかを減らすだけでも、怒りは小さくできるということです。
「できなくて、当たり前」と思って、気持ちを少し落ち着けて。
できなかったり、子供が飽きてしまった様子でも叱らずに、頑張ったところをさがして褒めるようにしてください。
子供が答えを出せずにあきらめそうでも、すぐに答えを教えずに子供自身に答えを出させるようなヒントを上げるようにしましょう。教えるのは、「答えではなく、やり方」です。
子供の反応を見守りつつ、小出しに子供が楽しくなるようなヒントを出して、子ども自身に気づかせるようにしましょう。
親は、子供が自分の頭で考えることをさせてあげるのが役割です。「答え自体は、間違ってもOK」なので、子供なりの考えで答えを模索することができれば勉強することに成功したということです。
3.他の子と比べない
子供の成長や習得速度には、個人差があります。
つい、他の子の学習が進んでいる話を聞いたりすると焦る気持ちが湧くかもしれません。また、兄弟がいるようなら比較をしてしまうかもしれません。
そうした比べる気持ちは、歩き始めやしゃべり始めの時にもあったと思います。そうした時にも個人差があったように、学習にもその子供の興味や関心が来る時期もありますので、個人差がもちろんあります。
「何を覚えた」「何ができるようになった」という現在のことではなく、これから勉強をしていく上で必要となる、いわゆる「地頭」を育てていくことを考えましょう。
4.子供のほめ方、叱り方
その時々の大人の都合を押しつけずに子供と接することはとても大切なことです。
子供へのほめ方、叱り方で子供は自分でできる子に育ちます。結果を気にするのではなく、過程の「やったこと」を認めてあげるようにしましょう。
その考えをベースにして、ほめる時には「すごいね」「いいね」だけでなく、もっと具体的な言葉で途中経過の努力や姿勢、工夫などをほめてあげましょう。
また、叱ることは、ほめることよりも難しいことです。こちらも同じく、その過程に目を向けて、なぜ好ましくないの科の理由や親の気持ちを正直に伝えるようにしましょう。
そうした子どもへの声の掛け方に悩んでいたら、こうした場合には…という事例が多く載っている人気の書籍がありますので、参考にしてみてください。
『子どもの自己肯定感が高まる ほめ方・叱り方の新常識100』
齋藤 孝 (著1,430 円 (税込) ) /宝島社
『スウェーデンに学ぶ「幸せな子育て」子どもの考える力を伸ばす聴き方・伝え方』
( ) /三笠書房 1,650 円 (税込)
まとめ
幼児期の子供への勉強の教え方についてお伝えしてきました。
「子供に勉強を教えたい」、「子供に勉強が好きになってほしい」と思うなら、まずは子供にとって楽しい勉強をさせてあげるように気をつけてくださいね。
子供は、「楽しいこと」なら進んでやろうとしてくれますので、この時期の勉強は遊びの中にある位の気持ちで接していくことで長い目でみると後伸びする子に育ってくれるはずです。
また、子供のタイプによっては、机の上の勉強だけでなく、その子に合った学習方法を工夫して能力を伸ばしていってあげてください。