2歳児の勉強方法が分からないとお悩みのママパパへ。
2歳児の勉強方法として、分からないでお困りの「勉強への取り組み方」や「勉強時間」などについてお伝えいたします。
教育=勉強?
2歳児への教育=勉強というように思って、こちらをご覧いただいたと思います。
どうしても「勉強」というと知識を求める傾向があります。
0~3歳児までの間に、大脳の80%が完成し、2歳児は脳の神経細胞が爆発的に増えていく時期ということを耳にしたことがおありと思いますが、そのように聞くとこの時期に色々な知識を教えたいとお思いになると思います。
幼児教育について、文部科学省は次のようなものであるとしています。
『この幼児期の発達の特性に照らした教育とは、受験などを念頭におき、専ら知識のみを獲得することを先取りするような、いわゆる早期教育とは本質的に異なる。
幼児教育は、目先の結果のみを期待しているのではなく、生涯にわたる学習の基礎をつくること、「後伸びする力」を培うことを重視している。
幼児は、身体感覚を伴う多様な活動を経験することによって、生涯にわたる学習意欲や学習態度の基礎となる好奇心や探究心を培い、また、小学校以降における教科の内容等について実感を伴って深く理解できることにつながる「学びの芽生え」を育んでいる。(以下省略)』
つまり、幼児教育では「人間形成の基礎」を培うために、身体感覚を伴う多様な活動の経験を積むことが重要ということをいっています。
2歳児は、知識を教えるよりも遊びの中に勉強ができるというように、子どもが興味を持ったことを大切にして、楽しく学んでいくことができるようにすることがポイントです。
では、具体的にはどのようなことをしていけば良いのか次にお伝えしていきます。
勉強時間
幼児の集中力は、何かに集中することができる時間はとても短いもの。
幼児の集中力が継続する時間は「年齢+1分」が目安とされてますので、2歳児なら2+1で3分です。
子どもが集中力がないのは当たり前なのですが、そんな子どもでも何かに集中して取り組むことがあると思います。それは、「好きなことをやっている時」です。お子さんが好きなことに集中している時は、そのまま遊びを中断させたりせず、思う存分集中させてあげてください。
一つのことに集中して取り組むという経験を積んでいくことで、少しずつ集中できる力が養われていきます。
勉強への取り組み方
2歳児は、身体機能が発達して身の回りのことが自分でできるようになったりと、言葉が増えたりと心身ともに大きな成長が見られる時期です。
様々なことを吸収していき、アウトプットも盛んになるので、成果がわかりやすい時期なので教育のしがいのある時期です。
つい頑張って、教え込みたくなると思いますが、子どもの「楽しい!」「もっと知りたい!」「できてうれしい!」そんな気持ちになれることをベースにわが子に合った勉強方法を探っていきましょう。
先ほどからお伝えしているように勉強らしくないものも、五感をフルに働かせて子どもが楽しいと感じるものであれば勉強となります。
勉強方法
勉強方法には、絵本やおもちゃを使った方法のほか、2歳児が対象のプリントやドリル、通信教育教材などがありますので、子どもの興味にあわせて選んでみてはいかがでしょうか。
絵本の読み聞かせ
感情が豊かになり、意思表示をするようになった2歳ごろは絵本を取り入れる勉強方法がおすすめです。
絵本の簡単なストーリーも楽しめるようになってきていますので、自分の気持ちに重ねて絵本の世界を楽しむことができるようになってきています。想像力や共感力などを育んでいくことができます。
話せる言葉も少しずつ長くなり、会話ができるようになってきているので、一緒に絵本を見ながら読んであげることで、語彙力がついていきます。
1日1冊でもOKですので、毎日絵本を読んであげることが大切です。
絵本の好みは、その子によって違いますので、好きなものが出てきたり、性格に合ったテーマやストーリーの絵本を選ぶと良いでしょう。
集中力や理解力のある子なら、ストーリー性のある絵本を選んでもいいと思いますが、絵本が苦手な子であれば、簡単で短いストーリーだったり、仕掛け絵本や手遊びがついているもの、音が鳴るものなどのように感覚を刺激する絵本が良いでしょう。
「2さいだもん おはなししましょ 新版 」発行:学研プラス
定価 1,300円+税
2歳にぴったりのおはなしと歌がいっぱいの絵本。「おおきなかぶ」「ももたろう」ほか世界・日本の有名な昔話や歌などが人気作家の絵で楽しめます。声優による読み聞かせ音声つき。
「いやだいやだの絵本プレゼントBOX」
( ) 発行:株式会社 福音館書店定価 3,000円+税
『ねないこだれだ』『いやだいやだ』『もじゃもじゃ』『にんじん』4冊が入った、せなけいこさんの「いやだいやだの絵本」シリーズ。ソフトカバーの絵本絵本4冊に、ミニトートバッグがついた絵本セットです。
自己主張が強くなり、イヤイヤ期に突入する2歳児に、何でもすぐに「いやだ いやだ」って言う主人公のお話や寝ない子がお化けになってしまうというお話は身近なテーマでピッタリです。子どものイヤイヤがちょっと減る可能性もあります。
「2歳のえほん百科」発行:講談社
言葉を獲得する2歳児の時期に、ものの名前や色、形など、子どもの「これ、なあに?」にこたえる一冊です。食べ物、生き物、乗り物などの具体物だけでなく、あいさつや、大小にまつわる言葉などを、覚えやすいように絵と写真で表現されています。
2歳児向けの絵本については、下の記事を参考にお読みください。
おもちゃ、知育玩具
おもちゃや知育玩具は、遊んでいるうちに勉強となっているものを選べば効果バツグンです。
2歳児は、興味のあることを「自分で何でもやりたい!」と思う頃です。でも、上手くできないので“かんしゃく”を起こしたり、泣き出したりしてしまう時期です。
ついて手伝ってあげたくなりますが「一人でがんばってできた!」という満足感が自信となり、次のチャレンジする意欲となります。見守り、時には「こうしてみたら?」「このほうが良いんじゃない?」と提案をしてあげましょう。
おもちゃは2歳の子どもの発達段階にちょうど良いものを選んであげて、まだ難しいようでしたら少し手前の段階の玩具で遊んで十分にできるようにしてあげましょう。
2歳児は、手指が発達し細かいものや平たいものをつかむなどの作業が上手にできるようになってきます。
そうしたことから、はめ込みパズルやシール貼り、粘土遊び、ひも通し、積み木などをやりたがります。
◆ひも通し
穴にひもを通す「ひも通し」は、ビーズや木の穴にひもを通すおもちゃです。はじめは、大きなサイズの穴のものを選んであげるとよいでしょう。「ペグ指し」や「棒通し」をひも通しの導入として遊んでいると、手指が使いやすくなっているのでおすすめです。
七田式 くまのひもとおし
¥4,070(税込み)
画像:七田式オフィシャルストア
また、よく走り、跳んだり、登ったりなど全身を動かすとともに、よく転んで体のバランス感覚を育てようとしているのが2歳児です。外ほど体を動かすわけにはいきませんが、家の中でも体を使って遊べるおもちゃもあります。
◆クーゲルバーン
「クーゲルバーン」という球をレール上に転がすおもちゃは、0歳児から5歳児頃まで使える子どもに人気のおもちゃです。
たくさんの種類がありますが、ボールを拾って穴に入れるために、しゃがんで立っての動きを繰り返すことができるので、全身運動と手指の発達を促すことにもなります。ボールがどのように転がるのかを予測することで、論理的にものを考える練習にもなります。
◆タングラム
タングラムは、正方形を7つのパーツに分割したピースを組み合わせて遊ぶ知育玩具です。ピースを正しく配置することで、考える力や図形感覚、パズルが解けた達成感が得られます。
くもんの「NEWさんかくたんぐらむ」は、直角二等辺三角形の木製ピースを使っていろいろな形を作る、図形パズルです。ピースが1種類なので、何度は難しくありません。ガイドボードがついていて、はめ込んでいけるので、初めてのタングラム挑戦にはピッタリです。
くもんには3歳以上が対象の「NEWたんぐらむ」もあり、こちらは形、大きさが異なる木製の7枚のピースを使ってシルエットを作るパズルです。
◆ニキーチンの積み木
ロシアのボリス・ニキーチンという教育学者が考案した積み木は、幼児教室でも用いているところがあります。想像力豊かで自由な子どもを育てることを理念としているニキーチン教育で、その専用の知育玩具です。
複数の積み木遊びが考案されていますが、その中でも16個の色が塗られた立方体に「模様づくり」は人気の知育玩具です。
積木の平面を使った色あわせ遊びから始め、徐々に色の規則性や立体感覚が分かったら、別売りの専用パターンカード通りの模様作りに挑戦!キューブを並べて機器学模様を作ることで空間認識能力、問題解決力を育んでいけます。
ドリル、プリント
2歳の子ども向けのドリルやプリントも本屋さんなどで販売されています。そろそろ、机に向かう練習をさせたいと思う時に始めやすいのが市販のドリルです。
2歳児のやる気を出させるようなオールカラーで可愛いイラストがついているものがほとんどで、ほかにがんばった子のやる気をさらに増すシールやがんばり表がついています。
内容としては、シール貼り、迷路や、塗り絵、工作などで子どもの興味にあわせて選んでみてはいかがでしょうか?
集中力が続かない子どもとはいえ、子どもは気に入ってどんどんやっていくこともあります。次々とドリルを買うのもお金がかかるので、そうした場合にはネット上にある無料のドリルをダウンロードして印刷して利用することをおすすめします。
2歳児向けのドリルについては、下の記事を参考にお読みください。
通信教育教材
家庭での勉強で、子どもの好きなものといっても何をやればいいのか、何か専門家による体系的なプログラムに基づいたものがあればいいのに…そんな方におすすめなのが通信教育教材です。
また、通信教育はドリルのように1つの種類だけを勉強していくのではなく、あらゆるジャンルを総合的に学んでいくことができますので、自分であれこれ買い揃えなくとも済むのもメリットです。
通信教育教材の中から、勉強だけでなく心も育む全家研の幼児ポピーをご紹介いたします。
幼児ポピー「ポピっこ」
幼児ポピー「ポピっこ」は、監修・指導しているのは脳の専門家・篠原菊紀教授と幼児運動の専門家・栁澤秋孝教授です。
「ポピっこ」は、脳科学にもとづいて「こころ(情操)」「あたま(知恵)」「からだ(運動あそび)」の各分野をバランスよく育てる内容です。
ポピーの基本的な考え
幼児期に大切なのは、「できるようになること」より「好きになること」。 「頭でっかちな子」にならないよう、「こころ・あたま・からだ」をバランスよく育てる。 「生きる力」や「賢さ」の基盤づくりを重視。 |
2歳~3歳児は、「ももちゃん」コース。月額980円(税込み)。
幼児向けの通信教育教材としては、かなりお安い価格です。
教材は、毎月届くオールカラー(シール付き)のテキストと、ミニ絵本。
(その他、おうちの方向けに、情報誌『ほほえみお母さん&お父さん』も付いてきます。)
「ポピっこ」には、「考える力」や「賢さ」の基盤である『ワーキングメモリ』を使うことを意識した課題が多く出題されています。
といっても、「おべんきょう」感はなく、子どもの大好きなシール貼りや切り紙などで子どもの手先を動かす作業で、ふだんの生活や遊びから学ぶことに近い体験で、必要な概念を学ぶことができます。
篠原教授は、ポピーをしている時の親子の脳活動を測定した10年以上にわたる実験の結果、ポピーに取り組んでいるときの脳は、知的活動の基盤となる「前頭前野」が強く活性化することがわかったそうです。
つまり、ポピーに取り組むことで知的能力を高めることが科学的実験で検証されているのです。
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2歳児の通信教育については、参考に下の記事をお読みください。
勉強するときの工夫
2歳児のうちに机につく習慣をつけることは、かなり難しいことではあります。
まだ小さい子の集中力は本当に短いもの。すぐにほかの遊びをしたくなったりして、机の前でじっとしていられないということがあっても自然なことです。
幼児期は様々なことに興味を持って、遊びながら自然に学んでいく時期ですので、それを無理やり机の前に座らせても効果があまりないばかりか、勉強キライになる可能性があります。
「短時間」でも毎日、机の前に座る習慣をつけることを目標にしましょう。
そのための工夫としては、「勉強の時間」を決めることです。決まった時間帯で毎日、勉強をする習慣を作っていくといいでしょう。
できれば、遊び疲れてしまったりとか、ほかの習いごとのスケジュールなどが入らない、朝の時間帯がおすすめです。
また、子どもが勉強をする時には集中できる環境を作ってあげるようにしましょう。テレビを見たり、おしゃべりをするのは控えてあげましょう。幼児はすぐに気を取られてしまいます。
子どもが勉強する時には、親も一緒に机に向かうことで子どもは楽しみながら勉強することができます。今は勉強をする時間なんだという雰囲気にもなります。
勉強したがらない時は…
子どもが疲れている時や興味がないような時には、早めに終わらせたり、ひとまずお休みするようにしましょう。
子どもは無理やりさせられることは大嫌いです。怒ったり、強制的に座らせるのはNGです。
文字や言葉、数字などに興味を持ち始めた時が勉強の始め時です。2歳になったからと焦って勉強を始めることはありません。身近なものを教材にして勉強をしていき、子どもの様子を観察しながら、勉強への興味や意欲を育んでいきましょう
幼児期の勉強において重要なのは、自分で「楽しい!」「うれしい!」と勉強の楽しさを感じてもらうことです。子どもの好きな教材を使うなどで楽しく勉強することを習慣化していきましょう。