3歳児になると、そろそろ何か家庭での学習をした方がよいのではと考える親御さんは多いと思います。
思考力の進む3歳、家庭学習を始めるのによい時期です。
家庭での学習の進め方として、学習時間、おすすめの学習方法などをお伝えいたします。
家庭学習を始めるのはいつ頃から?
遊びたい盛りの3歳児。
すでに学習を始めている子以外は、じっと座っての勉強は難しいですよね。
「読み書き」や「数」の勉強は、子どもが文字や数に興味を持ちだしたら、その時が始め時です。
興味を持った時に始めることで、学習効率がアップします!無理やり勉強させようとするとプレッシャーになって勉強キライになってしまうかもしれません。
机に向かっている時だけが学習ではありません。
ふだんの暮らしの中で「読む」こと「数」を教える機会は作ることができます。
3歳になったら、10までの数を数えられる、ひらがなを読めるようになるのを目標に少しずつ教えていくようにしましょう。
これまで読み聞かせをしてた絵本も子どもと一緒に読むことで、子どもが文字やモノの名前を覚えるようになります。
また、お菓子やおもちゃの数を数えてみたり、買い物の時に値札を見ながら「これは〇〇円だね~」と教えながら買い物をしたりすると数の概念を覚えるのにも役立ちます。
3歳児、まずは学習の習慣作りから
とはいえ、ふだんの学習だけでなく、学校に行くまでに椅子に座って学習できる子にしていきたい。
できれば、小学校以降の学習が順調に進むためにも、自主的に勉強をする習慣をつけていきたい。
そうした思いもお持ちのことでしょう。
勉強好きな子に育てるためには、短時間でも毎日椅子に座る習慣をつけることが重要です。
子どもは、自分が興味を持ったものに対して知ることや学ぶことの楽しさを見つけていくことで勉強が進んでいきます。
幼児の集中力は、大変短いものです。
集中力が続く時間は、「年齢+1分」が目安とされているので3歳なら4分程度です。
幼児は、様々なことに興味をもって、自然と遊びながら学んでいくものです。それを無理やり椅子に座らせては逆効果となって自発的な学習はしなくなるかもしれません。
習慣作りのポイントは3つです。
①一日の決まった時間に勉強する
同じ時間帯に取り組むことで、日々の習慣としやすいです。
と言っても、子どもが疲れたら早めに終わらせてあげましょう。
楽しい気持ちでもっと勉強したいという気持ちで終わらせることがコツです。
②親も一緒に取り組む
まだ習慣が身につかない最初は、必ず横について子どもを励ましてあげてください。
習慣がついてからも、親も一緒に机に向かうと子どもも楽しみながら勉強ができます。
③勉強に集中できる環境を作る
テレビを消して、おもちゃなども片づけてから取り組むようにしてください。
無理しなくてもできる幼児期に学習習慣をつけることに成功すれば、将来の学力の基礎は十分です。
楽しく勉強をするための方法
勉強のやる気を引き出すには
できるなら、「勉強好きな子に育って欲しい」と思っても、3歳児をじっと座って勉強させるのは大変です!
子どもは、興味のないものには見向きもしません。一方、子どもは自ら興味を持ったものを活かした勉強方法は、身につくのも早いです!子どもの「やりたい」気持ちを尊重して、楽しめるものを選ぶようにしましょう。
◎好きなもの・興味のあるものから勉強開始
絵本が好きな子であれば、「ひらがな」や「数字」に興味を持つかもしれません。そんな時がチャンスです。ゆっくり読み聞かせながら、絵本にでてくる単語から読み方を教えていくと早く覚えられます。
また、3歳は「数字」に興味をもち始める頃です。身近な数字をみつけたり、おやつの数をかぞえたり、と日常生活の中でできることを意識してやっていくとよいでしょう。。すうじの絵本を使って、読み聞かせをしながら覚えさせるのも良い方法です。
◎好きなキャラクターと一緒に勉強
子どもの好きなキャラクターを使った文具やドリル・教材を用意することで、自ら勉強をしたくなる子が多くいます。乗り物、ディズニー、ドラえもん、しまじろうなど…。子どもが大好きなキャラクターと一緒に学べる!と喜んで勉強してくれます。
3歳児への教え方のコツ
短い集中力の子どもに教える時に気をつけたいことポイントは4つ。
1.無理強いしないこと
その日の気分で勉強をやりたい時、やりたくない時があるので、乗り気でない時にはお勉強はお休みにしてしまいましょう。ムリにやらせることで、勉強キライになってしまうこともあります。あくまで子どものペースで。
2.あまり欲張らないこと
つい、あれもこれもと教えたくなりますが、子どもは短時間しか集中できないできないもの。1つできればOKといった気持ちで。
3.できなくてもイライラしない、怒らない
できなくて当たり前と思ってましょう。できない時には「○ちゃんならできるよ。一緒にやってみよう。」と言葉をかけてみてください。やってみて、できない時には今できることよりハードルを下げて、今できることより少し難しいことにチャレンジさせてあげてください。
4.たくさん褒める!
できたときは「すごいね」「できたね」と褒めてあげましょう!パパ・ママの言葉がけは、愛情として伝わります。お子さんの自信が深まり、さらに意欲が増していきます。
どんな教材を使うといい?
おうち学習教材の種類
おうち学習としては、通信教材、タブレット教材、市販のプリント・ドリルなどがあります。
メリット | デメリット | |
通信教材 | ・自宅に教材が届き、自宅で取り組めるため手間いらず。 | ・子どもの成長とは関係なく、平均的な成長スピードで教材が届く。 |
タブレット教材 | ・タブレットを使うということで興味を持ちやすい。 ・ゲーム感覚で親がいなくとも子どもだけで取り組むことができる。 ・紙と違って、同じ内容をくり返し学ぶことができる。 |
・タブレット依存症になるリスクがある。 ・視力低下の可能性がある。 ・姿勢が悪くなる。 ・紙に書く力がつかない。 ・タブレットの料金が高い。 |
プリント・ドリル | ・お手頃な値段で気軽に利用できる
・教材の種類が豊富にある。 |
・そのつど教材を選ぶのが面倒。 ・子どもが自発的に学習しづらい。 ・紙に書いたら、再度利用しづらい。 |
そうした教材にこだわらずに、最初のうちは絵本の読み聞かせやお絵かき、塗り絵などでもよいでしょう。
手先を使うような取り組み、シール貼りやはさみを使う、折り紙なども知能の発達につながります。
決まった時間に机の前に座ることを習慣づけてから、様々な教材にチャレンジさせるのもよい方法です。子どもが興味のあるものを選ばせてあげた方が集中して、楽しんで勉強することでしょう。
最も重要なことは、「学習は楽しい」と感じさせることです。
学習はツラいもの、苦痛なものというイメージを持たせないことを心がけましょう。
そのためには、無理強いせず、間違ったりしても叱らずに対応してあげて下さい。
子どもが頑張ったら、少し大げさな位にほめてあげると、子どものやる気はアップすることでしょう。
3歳児におすすめドリル5選
市販のドリルは、1冊が数百円~1000円位程度のお値段で購入できます。年齢や目的別に豊富にラインナップされていますで、特に充実しているのは『学研』と『くもん』です。
書店やネットショップなどから購入が可能です。
できれば、お子さん自身に中身を見てもらって選んでから購入するといいでしょう。
◎学研の幼児ワーク
学研のドリルはサイズが大きめで使いやすく、カラフルで可愛いイラストがたくさん使われています。
ごほうびシールがついているので、お子さんのやる気もアップします!
はじめてドリルを始める入門となるのが『2~4歳 はじめてのおけいこ』です。
クレヨンやえんぴつに慣れる「運筆」の練習から。短い直線から長い直線、カーブのある線、めいろなど、ステップアップしながら楽しく練習していきます。単純作業ではなく、ちえを働かせて線をひく問題もあります。
画像:学研出版サイト
学研のドリルは、下の画像でもわかるように「3歳」を対象としたものが多くあります。やってみて、物足りないようでしたら、上の年齢にステップアップしていってもいいですね。
画像:学研出版サイト
紙媒体のデメリットである「書いたら、また使えない」ドリルだけでなく、ひらがな練習ドリルは何度でもティシュで消して使える仕様となっています。
『2~3歳 かいてけせる ひらがな』
画像:学研出版サイト
学研のドリルは、ある程度子ども一人でも夢中になって「学ぶことは楽しい」と思うきっかけとなるドリルです。
学研には、上記のシリーズのほかに「すみっコぐらし」「ディズニー」のキャラクタードリルもあります。
◎くもんの幼児ドリル
くもんにも同様のラインナップのドリルがあります。学研との違いとしては「きる・はる・こうさく」や「シンキングスキル」のシリーズが充実しているところです。
学研同様にカラフルな色やデザインですが、使われている文字やイラストは少し古臭い感じがするかもしれません。
学研と同じく入門となるドリル『はじめてのおけいこ』で比較してみましょう。
はじめて鉛筆を持つお子さんに向けて、短いたての線の練習、さまざまな線の練習、せまい道幅や長い線の練習と文字や数字をかくための土台となる基本運筆力を徐々に身につける内容となっています。
画像:くもん出版
くもんの幼児ドリルは「3・4・5歳用」というようなものが多く、対象年齢に幅があります。そのため、ドリルによっては進んでいくと難易度が急激にあがるものもあるかもしれません。
実は、くもんのドリルのよさは、その中身だけでなく、ドリルの目的や活かし方まで載っているところです。気がつきにくいのですが、表紙の見返しにはきめ細かな指導方法が載っています。
くもんは、親がそばにいて子どもをサポートしながら進めていくタイプということなのでしょう。子どもの学習のレベルや意欲をきちんとわかって、進めていくことで力をつけていけるドリルがくもんドリルです。
画像:くもん出版
◎うんこドリル
子ども達の大好きな魔法の言葉「うんこ」。「うんこ」ドリルは、「うんこ」という言葉の世界観をフル活用してつくった勉強ドリルです。子どもの興味・関心を引き付け勉強を面白く、楽しく学ぶのにはピッタリです。
画像:うんこ学園
「うんこドリル おけいこ3・4さい」は、入門的な知育ドリルです。この1冊に、「もじ・かず・ちえ・こうさく」が入ったバラエティに富んだ総合的なドリルです。言葉や文字の問題や,基礎的な数の概念の問題、塗り絵や迷路などバランスよく幅広い分野のおけいこができます。
こちらのドリルは、3つのレベルに分かれていて、無理なく少しずつステップアップしていけます。オールカラーでシールもたくさんあります。
うんこドリルには、3歳を対象としたものとしては「ひらがな3・4さい」「すうじ3・4さい」「めいろ3・4さい」「おえかき3・4さい」「アルファベット 3・4さい」「はじめてのえんぴつ2・3さい」があります。
ふざけた名前のうんこドリルですが、学習のメソッドはきちんとまじめなものです。
「ひらがな3・4さい」では、「鉛筆の正しい持ち方」や正しい止め、はね、祓いを学べるほか、運筆練習ページもあります。ただし、例文が「うんこ」を使ったものなのがポイント。あらゆるところに「うんこ」のイラストが出てきます。
画像:うんこ学園
ハマってしまう子どもは、大喜びで学んでくれることでしょう。楽しいものには、子どもは前向きですさまじく集中します!
◎こどもちゃれんじのワーク
通信教育で人気の「こどもちゃれんじ」。2020年から発売されたのがこどもちゃれんじのワークシリーズです。こどもちゃれんじのキャラクター「しまじろう」と一緒に学べるワークです。
書店やインターネットで購入で、好きな時に好きなワークを購入することができます。
すでに毎月届く「こどもちゃれんじ」の通信教育をやっている方で、もっとワークもやらせたいと思う方にはピッタリです。
こどもちゃれんじのワークは、Amazonや楽天の評価を見ても、高評価のレビューが多く評判がよく、満足度が高いようです。
こどもちゃれんじワークは、「ひらがな」「かず」「ちえ」「こうさく」と各1テーマ1が1冊にまとまっていて、770円/冊(税込み)です。
画像:たまひよSHOP
幼児の「やりたい気持ち」を引き出す工夫が満載。1ページ終わるごとに「できたよ!シール」が子どものやる気をかき立てます。また、親用のガイドが付いているので、声掛けのポイントが分かります。
入門となるワーク「はじめてのワーク2・3・4歳」は、はじめてワークに取り組むお子さんが、「ワークって楽しい!」「かくことが好き!」「もっとやりたい!」と思えるように、やさしい運筆課題や、数量・論理の基礎的な課題を扱っています。
ひらがなと絵で説明されているため、文字が読めなくとも絵の例を見ると内容が分かるように工夫されています。子ども一人でも、どんどん進められ「わかる!」ことの楽しさを体感できる構成となっています。
画像:たまひよSHOP
◎キャラクタードリル(学研わくわく知育ドリル)
「学研わくわく知育ドリル」には、子ども達が大好きなキャラクターのドリルがいくつもあります。子どもの好み、個性に合ったドリルで勉強ができます。内容は、学研のドリルなので安心ですね。楽しく学べる工夫がいっぱいです。
◆ディズニー
ミッキーやミニー、ディズニープリンセス、トイストーリー、プーさんなど、ディズニーキャラクターたちといっしょに、遊びながら学べるドリルです。
3歳向けには、入門編の「たのしいおけいこ」、「てんつなぎ」、「まちがいさがし」、「はじめてのひらがな」、「はじめてのかず」、「たのしいまちがいさがし」、「たのしいめいろ」、「たのしいこうさく」があります。
画像:ショップ学研+
◆ディズニープリンセス
“ディズニープリンセス”シリーズは、女の子が大好きなアリエルやラプンツェルたちと一緒に、遊びながら学べます。
物語の世界観の中でひらがなやかずなどを楽しく学べるドリルは、全てのドリルにかわいいおけいこシールが100枚以上ついています。
オールカラーの問題ページで、それぞれのプリンセスの映画のストーリーやシーンに関連した問題で、お話の世界に入り込みながら学べます。
ディズニープリンセスのシリーズには、3歳向けには入門編の「おけいこ」、「まちがいさがし」、「ひらがな」、「かず」、「めいろ」、「おえかきドリル」があります。
画像:ショップ学研+
アナと雪の女王シリーズ、ちいさなプリンセスソフィアシリーズの知育ドリルも別にあります。
◆すみっコぐらし
こちらも、子ども達に大人気の「すみっコぐらし」のキャラと一緒に遊んで学べる知育ドリルです。
3歳向けには、入門編の「おけいこ」、「もじ・かず・とけい」があります。
画像:ショップ学研+
リラックマシリーズのドリルも別にあります。