こちらでは、赤ちゃんの心と体の発達を促す0歳児教育はいつまでに始める?いつから始める?といった疑問をお持ちの方に月齢ごとの接し方をお伝えいたします。
0歳期の赤ちゃん、日々その成長を実感されていると思います。
ひと月ごとにできることが増えていくわが子の成長に「0歳児教育」でその可能性を伸ばしてあげたいと思われる方も多いでしょう。
0歳期の赤ちゃんの教育をいつまで、いつから始めるかの参考にされてください。
発達の著しい時期「0歳児」
「0歳児教育」を いつまでに始める?といったお悩みの方は、もしかしたら「あなたのお子さんの教育はすでに0歳から始まっています」といったDMなどを目にしているのかもしれませんね。
生まれたての赤ちゃんの脳は、大人と同じ数の神経細胞(ニューロン)をすでに持っていて、一生の中で最も脳が発達するのが、0~1歳の時期になります。
そして3歳までには、人間の脳の8割はできあがると言われています。
発達初期の赤ちゃんにとって、生まれてから数ヶ月の間はたいへん重要な時期です。
この時期の赤ちゃんの脳は視覚・聴覚・運動能力などの能力を獲得するための感受性が増しています。
お子さんの成長に合わせた、良い刺激と遊びを用意してあげることで、その後の心や体の豊かな成長を促してあげることができます。
月齢の発達に合ったお家でできる「0歳児教育」とは?
赤ちゃんの教育は、月齢にとらわれずに子どもの発達状況を見ながら、今育ってきている力を伸ばしてあげるように積極的にいろいろな感覚を刺激してあげましょう。
子どもの物事に対する吸収力は、小さい頃の方がとても高いのです。0歳の赤ちゃんは、わからないようでいても理解できていることを言葉や行動として表せないでいます。
「何かあまり反応を感じない」と思っても、愛情をもって根気強く繰り返していってください。成長には、個人差がありますので気楽な気持ちで取り組んでいきましょう。
【生後すぐ〜1ヶ月ごろ】
音や光に反応し、手足をバタバタ動かすようになります。
■「だんだん目線が合うようにもなりますので、目線を合わせてベビーマッサージでスキンシップをしましょう。
■ママの声、高くて優しい声に赤ちゃんは安心感を持ちます。優しく語り掛けたり、子守唄を聞かせてあげるといいですね。
【1ヶ月〜2ヶ月ごろ】
目の前のものを目で追う(追視)も上手になるようになる頃ですが、まだ視力が未発達な時期です。
■なるべく顔を近づけて、あやしてあげましょう。あやすと反応を示す赤ちゃんも出てきます。
■「あーあー」「うーうー」といったクーイングが盛んになる頃でもあります。このクーイングをこちらもそのまま同じように返してあげたりしてコミュニケーションをたくさん取るようにしましょう。
■赤ちゃんの体のあちこちをさわって部位の名前をいいながらやさしくタッチしたり、手遊び歌を歌いながら手足を動かしてあげるのもおすすめです。
【3〜4ヶ月ごろ】
生後3ヶ月程度になると、視覚や聴力が発達しはじめ、色や音を判別できるようになっていきます。
■笑ったり泣いたりといった表現ができるようになり、表情が豊かになる時期です。
「あっぷっぷ」など顔を使った遊びで、さまざまな表情を見せてあげましょう。
■また、声や音のする方向がわかるようになって興味を示す頃です。
ガラガラなどの音の出るおもちゃや手拍子で、好奇心を刺激してあげましょう。また、音楽をかけたりするのもよいでしょう。
【5〜6ヶ月ごろ】
離乳食も始まり、少しずつ声が出てくる子もいます。5か月で寝返りができるようになる子も、また6か月では不安定ながらおすわりができるようになる子もいる時期です。
■食べ物に興味を示すようになったら、少しずつ離乳食を始めていきます。赤ちゃんが「自分も食べてみたい」と思うように、一緒に食卓を囲んで食べ物への興味を持つようにしてあげましょう。
■「いないいないばぁ遊び」などの遊びを喜ぶ時期です。手を使うだけでなく、ハンカチなどいろいろなものを使って隠したり、おもちゃや人形を出したりして想像力を養う遊びを楽しんで。
■赤ちゃんとのやり取りができるようになる時期でもあります。赤ちゃんが興味を持ったものに「これは〇〇だね、はいどうぞ」などと言って渡してあげたり、赤ちゃんの言葉に反応を示してあげたりしましょう。
また興味を持ったものに手を伸ばしてつかまえようとする頃なので、おもちゃを「はい、どうぞ」と渡したりする動作をしてみましょう。
【7〜8ヶ月ごろ】
おすわりがちゃんとできるようになり、ハイハイし始める時期です。よく体を動かすようになるうえ、好奇心が高まる時期です。笑う・泣くなど感情表現も豊かになり、大人の表情や声にも反応します。
人見知りが始める頃でもありますので、スキンシップや言葉かけを行いながら、あたたかく見守りましょう。
体つきがしっかりしてくるので、運動遊びやお出かけを積極的に行いたい時期です。
■両手を話しても安定して座れるようになっていますので、両手を離した手遊びなどで遊んであげましょう。
■7か月の子は「高い高い」や「こちょこちょ」といった遊びを喜びます。また、伸ばした膝の上に赤ちゃんを向かい合わせに乗せて座らせて、赤ちゃんの手をつないだまま遊ぶ「ギッタン、バッコン」といった遊びも楽しんで行います。
いずれも急激な動きとならないようにゆっくりと注意しながら遊んであげてください。
【9〜10ヶ月ごろ】
つかまり立ちやつたい歩きができるようになる子も。手指を使ってできることも多くなる時期です。言葉も少しわかってきます。
■大人のしぐさを真似る「まねっこ」遊びを喜びます。上手く真似できたら、いっぱいほめてあげましょう。
■積み木を崩すような積んであるものを崩す遊びも好きな時期です。崩れる時に形が変わったり、音が出るのが楽しいのです。赤ちゃんはまだ積むことはできない時期なので、崩れても危険のない空き箱などを大人が積んであげましょう。
【11〜12ヶ月ごろ】
伝い歩きを始めたり、早い子は短い時間たったり、数歩歩くことができるようになる頃です。離せなくとも、大人の言うことがだいぶわかるようになる頃です。最初の1語が出る子もいます。
手先もかなり器用になってきて、小さなものをつまむこともできるようになります。記憶力が育ってきているので大人の真似をすることもかなりできるようになってきます。
■つかまり立ちや伝い歩きが始まる頃の赤ちゃんには、手押し車や歩行器などで赤ちゃんの歩きたい気持ちを助けてあげるようにしましょう。
■まだ言葉でははっきり言えなくとも、意思表示ははっきりできてくる頃なのでその気持ちを汲んであげながら「〇〇がしたいの?」などといった言葉を投げかけることで、赤ちゃんの言葉の発達を刺激するようにしましょう。
0歳児の幼児教育は何をすればいいの?
土台作り
子どもの発達は、体と心の成長に必要な発達は階段のように段階を追って身につけていきます。
赤ちゃんの時の土台となるのは、2つ。
- 体をコントロールするバランス感覚や感覚を養うことと
- 大人から無条件で愛されているという経験“愛着形成”
です。
生後10ヵ月頃からが幼児教育におすすめの時期
子どもの脳の発達段階で考えると、お茶の水女子大学名誉教授の内田伸子さんによると3回の「認知革命」と呼ばれる大切な時期があるそうです。
- 生後10か月~3歳 「第一次認知革命」イメージが誕生し、記憶機能が活発に働き始める
- 5歳半ごろから小学1年生 「第二次認知革命」理由や根拠を言葉で伝えることができるようになる
- 9~10歳ごろ 「第三次認知革命」意志力や判断力、モラル、情緒、アイデンティティーが育まれる
赤ちゃんに関わる発達としては、生後10カ月ごろの「第一次認知革命」です。
大脳が成長してくることで、赤ちゃんは自分が体験したことを記憶できるようになってきて、頭の中にイメージをもつことができるようになります。
「いないいないばあっ!」という遊びは、見えなくなったものがまた出てくることが「第一次認知革命」の働きによるもので、お母さんが消えてもまた出てくるという予測できるようになったという発達によるものです。
つまり、『第一次認知革命』が起こる生後10ヵ月頃が特に幼児教育を始めるのにおすすめの時期ということです。
家庭内の幼児教育
「0歳児からの教育」として、お家でできることはたくさんあります。
赤ちゃんと目をしっかり合わせて、たっぷりスキンシップをとりながら、いろいろな遊びを取り入れていきましょう。
赤ちゃんへの「言葉かけ」や「絵本の読みかけ」などで多くの言葉や表現に触れさせてあげることはいつからでもできることです。
家庭外の幼児教育
お家の中だけでは、限られた世界となります。
赤ちゃんは新しいものに触れることで、脳細胞をつなぐシナプスが作られていきます。
多様な世界を知るためには、公園やアウトドアに出かけて、いろんなものに触れたり、見たり、聞いたりするようにする。または、親子で参加するベビースイミングやベビーリトミック、音楽教室、幼児教室などに参加して新しい刺激を体験させることで赤ちゃんの脳の成長が健やかになります。
いろいろなことを体験することで、子どものイメージを作り出す力「想像力」が高まっていきます。五感を使った直接体験を多くさせてあげましょう。
まとめ
乳幼児から児童期の発達過程は、その順序が決まっていますが、発達にかかる時間は子どもによって大きく異なります。
親子のふれあいを大切に子どもと楽しい経験を共有し、子どもの主体性を大事にすることが子どもを伸ばすことになります。この時期、子どもに寄り添って、子どもとの信頼関係を大事にすることが最も大事なことです。
いつ頃という時期にとらわれずに、うちの子の発達に合った遊びを親子で楽しく取り組んでみてください。